小樽市ボランティア・市民活動センター

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〜災害Q&A 39〜

○第1章 震災の経験  
9. 生活再建

Q39.都市部はマンションが多いですが、マンション再建に関してどのような問題がありましたか?

A.5分の4の区分所有者の賛成が得られないとマンションを再建できないといった制約(※)があり、居住者の年齢、資金不足等で立て替えの合意が得られなかったマンションは、再建が大幅に遅れました。

 入居者はそれぞれ事情を抱えており、立て替えしたくても資金が出せない。建て替え中の住まいは嫌といった理由から補修を主張する人もいました。マンションを補修するにも積立金だけで賄えず、多額の補修費が個人の負担として必要となる場合がありました。

 建て替えや補修費が出せないために売却してしまおうと思っても、被災したマンションは買い手がつきにくく、値段も大きく下がり、売却しにくくなりました。

(※)建物の区分所有等に関する法律 第62条 集会においては、区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地もしくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の議決をすることができる。


《体験》 
 「自宅建設のめどが立たず、生活を切りつめて民間アパートを借りました。家賃の低い復興住宅を希望しましたが、条件が厳しく入れそうにもありませんでした。」

 「立て替えか補修かでマンションの入居者同士でもめました。毎週のように話し合い、2年近くかかって建て替えに決まりましたが、疲れました。でも、それによって住民同士の理解が深まり、仲良くなって管理組合の活動にみんなが自主的に参加するようになりました。」

 「商店街で魚屋を営んでいましたが、火災で全店焼失。立ち直ろうと商店主らで相談し、跡地にマンションを建て、1階をセルフ方式の店舗として再建しました。」

 「リストラされました。歩合給なのでがんばって稼ごうとタクシー運転手に転職しました。でも、震災後の不況で利用者が減り、収入がガタ減りです。」

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