小樽市ボランティア・市民活動センター

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〜災害Q&A 40〜

○第1章 震災の経験  
9. 生活再建

Q40.商業店舗を再建する上で、問題になったことはありますか?

A.再建資金や運転資金の不足、高齢や後継者不在のため、再建不能で転職や廃業した人がいました。店舗売却跡地のマンションに自宅だけを確保する例も見られました。仮店舗は震災後も引き続き貸してもらえなければ廃業、もしくは移転しざるを得ませんでした。店舗は倒壊を免れても、住民が地域から出て行き、客が激減し、売り上げが上がらず、廃業に追い込まれた場合もありました。


《体験》
 「事務員で永年勤めた会社が被災し退職しました。正社員の口が見つかるまでパートの清掃員で食いつないでいましたが、再就職は難しかった。」

 「職場がつぶれて失業しました。ハローワークの求人はほとんどが35歳まで。しかもパソコンができるのが条件。再就職の厳しさを痛感させられました。」

 「地震の前年、建築業者から『賃貸の部屋代と賃貸駐車場でローンはすぐに返済できるから、鉄筋4階建ての家を建てませんか』と勧められた。知り合いでもあり信用して建てることに。8割はできあがり、3月始め入居予定の矢先、地震で1階を残し2階から4階まで倒壊した。建築業者は設置してあった風呂釜、トイレ、空調など全て取り外し持ち出した。訴訟したが業者が逃げ回り、ローンだけが残った。降って沸いた災害で、老後の生活設計を狂わされた。怒りを持っていく場もなく、それは言葉では言い尽くせないほどの苦しみだった。」

《ひとことメッセージ》
・個人の復興は、まず住むところの確保から
・建設に必要なものは、心の立ち直りと金
・時間の経過とともに重くのしかかる生活再建。それを支えるのは家族の健康と生きる勇気。

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